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IGS(情報収集衛星)の光学型に関して前回IKONOS(イコノス)に似た形状とお伝えしたのですがどうも正しく無いダミー情報を参考にしてしまったようです。なので今回はアップデートした情報で光学型の世代をまとめてみました…が、まだこれも間違いである可能性はあります。その点了解の上でご覧頂けますでしょうか。

いつものように松浦さん情報により作成して日経ビジネスオンラインの松浦さんの記事「秘密保護法成立で、より秘匿される偵察衛星の取得画像(その2)」の中で使って頂きました。記事は会員登録しないと全文は読めませんm(_ _)m

詳細は画像に記入しましたのでご覧頂ければと思いますが、結局IGS-O4までの光学センサー部はそれほど大きな変更は無く、ALOS(だいち)PRISMベースと思われます。初号機では太陽電池パドルが長く振動により分解能が思ったよりも出なかったようです。次のO2ではガリウムヒ素の太陽電池に変更してパネル数を減らして振動を減らしたようですが、結局は電力不足に陥ったようです。そこでO3/O4では今度は角度を付けることで太陽に直角に向けることで電力不足を解消したと思われます。他にも振動を抑えるために高価な海外製のパーツ等を使っているとの情報もあるようです。つまり光学センサーの能力向上ですが振動を減らす事で性能を引き出す道を選んで来たようです。O4では分解能60cm程度と思われます。

さて分解能60cmが現行のPRISMベースの限界のようです。光学5号機(正確には5号機実証)では光学系が更新されたと予想されます。そこで注目されるのはALOS-3です。詳しくはこのPDFファイル「ALOS-3の研究状況 平成22年3月25日」が参考になります。最初のALOS(だいち)は光学センサーとレーダーの両方を搭載しており、このうちレーダー部を更新して独立したのがALOS-2であり、光学部を更新して独立したのがALOS-3と言うことです。ALOSとIGSは表裏の関係であるのでは無いかと予想されます。レーダー型のALOS-2とIGSレーダー機はほぼ同じ形状のようです。…と言うことは光学型のALOS-3とIGS光学機もほぼ同じ形状では無いかと予想しています。つまり光学5号機に搭載されるのはALOS-3と同じくPRISM-2では無いかと予想されます。予想される分解能は40cm。本当なら素晴らしい。

日本では宇宙開発の予算も少ないのでALOSシリーズとIGSシリーズで主な部品や構造を共通化して開発費用を削減するのはごくまっとうな考えです。今後もALOSシリーズの動向を見ていればIGSシリーズも予想が付くのでは無いかと思います。

恒例となりますが、松浦さんP-ISLAND.COMの著作権で画像と3Dデータを公開します。本投稿に利用されている画像や以下のモデルファイルは報道や雑誌/書籍等での利用も含め著作権表示頂くことで自由にお使い頂けます。利用に当たってはGNUのCopyleftに準じますので必要なら改変して再公開して頂いても構いません。よろしければお使いください。

 情報収集衛星光学5号 DXF形式3Dデータ:約400Kバイト
 情報収集衛星光学5号 生画像データ:約280Kバイト

レーダー型はALOS-2とほぼ同じと予想されるので旧作の方を参照ください。なおレーダー型の太陽電池もガリウムヒ素型に切り替わっていると思われます。枚数を予想するのが難しいです(^^;


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