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Scaled Composites / SpaceShipOne


写真集


(2004/12/13) flight to Space
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こめんと

X-PRIZEを達成した最初の宇宙機であるスケールドコンポジット社SpaceShipOneです。X-PRIZE達成は、1回目が2004年9月29日(米国時間)に高度100.5km(33万フィート)をパイロットはマイク・メルビル氏で、2回目が同年10月4日(米国時間)に高度112km(36万8000フィート)を元海軍テストパイロットのブライアン・ビニー氏で、行われました。2004年は民間の宇宙機が弾道飛行とは言え宇宙と呼ばれる領域を飛行する事が可能になった記念的な年になると思います。

さて機体を作成したのはスケールドコンポジット社ですが、ここは何と言ってもあのバート・ルータン氏の率いる会社です。ロータリーロケットのロトンをはじめとする民間宇宙船の設計や作成も請負って来た同社が、明確な目標を決めて挑戦した意欲作と言えるでしょう。特長として、

1)新開発されたハイブリッドロケットによる安全性の高いエンジンを使用。
2)弾道飛行に絞った事により新技術を投入する事が無く機体設計が行えた。
3)母機となるWhiteKnightと共通化したコクピット等の無駄の無い設計。

と言った事が挙げられるでしょう。ロトンをはじめとする他のX-PRIZE挑戦者達は達成後の宇宙ビジネスまで考えに入れた野心的な計画を練っていたのが敗因であるのでは無いでしょうか。もちろんSpaceShipOneとて達成後のビジネスを視野に入れてバージングループの後援も受けていますが、それは宇宙観光ビジネスであり弾道飛行でも充分魅力があるビジネスであったと言う事です。ビジネスとして考えるときちんとステップを踏み実現性の高いプランを提示できた事が出資をうまく引き出したとも言えるでしょう。今後の宇宙ビジネスとして考えた場合にはこのような現実的なプランが増える事を期待したいです。

とは言えルータン氏で無ければこのような斬新でかつ実用性のあるデザインとその実現が出来なかったのも事実でしょう。何はともあれめでたいですね!

今回のこの機体を3DCG化しようとして困ったのはどこにも寸法入りの図や説明が無い事。かつては全長とか記載されていたページもあったようですが、現在は綺麗さっぱり無くなってます(笑) なので全長が8m弱であるとの記述を頼りに各種写真から推測して作成しました。しかし実際に3D化するとこのデザインの合理性も感じられて大変興味深い機体でした。


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