OW-C103/Duckbill
こめんと
Orca Worksにより設計された汎用小型シャトルC103/Duckbill(カモノハシ)は
全長が16.4mで定員2名(最大3名)と米国の初代スペースシャトルに比較して
約半分の全長で5トン程度の貨物を低軌道まで運ぶことが出来る。
機首の形状と名称を省略して、通称はDuck(アヒル)と呼ばれ親しまれている。
基本的に運用方法は母機(改造ジェット旅客機可)からの空中発射となる。
発射時には両翼上に燃料タンクを2つ装着してあり、使用済みの燃料タンクは
回収再利用(最大5回程度)されるので、極めて低コストで運用が可能となる。
衛星のメンテナンスなどに活躍しており、商用小型シャトルのベストセラーである。
機体の特長はリフティングボディを採用した大気圏内でも扱いが容易な形状にあり、
厚みのある翼内にもかなりの燃料を搭載することが可能な構造になっている。
メインエンジンにはLE-7Sをはじめとした各種設定が可能で近未来にはスパイクエンジン
の搭載も前提に設計されており、5年以上先を見越した先進的な設計がされている。
設計を行なったOrca Worksとは、ロシア/米国/日本のエンジニアの集合体であり、
C103の設計には特にロシアのコスモリョートのデータが使われていると言われている。
機体データ
(比較の為にスペースシャトルのデータも併記)
項目 | OW-C102 Duckbill |
スペースシャトル オービタ |
---|---|---|
全長 | 16.4 m | 37.1 m |
全幅 | 14.8 m | 23.8 m |
全高 | 4.8 m | 14.2 m |
本体重量 | 20.0 t | 84.8 t |
搭乗員 | 最大3名 | 最大7名 |
カーゴベイ | 長さ 4.5 m 直径 3.0 m | 長さ 18.3 m 直径 4.6 m |
低軌道打ち上げ能力 | 5 t | 25 t |
1回辺りの打上げコスト | 約 3 億円 | 約 100 億円 |
運用方法 | 発射母機からの高空水平打上げ | 固体補助ブースターと主エンジンによる垂直打上げ |
写真集
翼上に燃料タンクを装着して上昇加速中のOW-C103
カーゴベイを開いたOW-C103