最後に展示室内のその他展示物を見て行きましょう。

○ RL-10エンジン
米国初の液酸/液水を燃料とした液体ロケットエンジンです。実機との事です。サターンI型の2段目に使われていましたし、アトラスやタイタンロケットの上段であるセントールロケットにも利用されています。エンジンの再着火も可能。メーカーはプラット・アンド・ホイットニー社。


目の前にすると意外に小さいことに気が付きます。エキスパンダーサイクル方式です。


エンジン上部の燃焼室等のアップ。液体ロケットエンジンは複雑な配管になっていてCGを作成しようとすると大変です。


燃焼室の後ろからも1枚。


スカートノズル部。燃料の液体水素はスカート部に一旦入り冷却にも利用されます。

○ LE-5Aエンジン

国産(NASDA開発)のH-IIロケットの2段目用エンジンです。残念ながらその燃焼室の部分のみですが実機だそうです。こちらも再着火も可能ですし世界にほこれる2段目用エンジンになっています。RL-10とは少し違う(どちらかと言えば発展系の)エキスパンダブリードサイクル方式です。


2つあります。右側は首振りのジンバル機構の一部も付いているようです。


燃焼室の内部をこれだけ近くで見るチャンスは少ないかもしれません。


燃焼試験には使われたものなんでしょうか一部だけと言うのは少し寂しいですね。


と言う事で過去に私が作成していたLE-5AのCGです。配管は出来るだけ頑張って再現したつもりですが後ろ側は結構適当です。いやもう13年前に作ったCGなもので…(^^;

○ 隕石や各種試験サンプル

その他幾つか目に付いた物です。


隕石の実物があり、これは触れるようになっていました。1989年に米国アリゾナ州で発見された物とのこと。


その他、米国ニューメキシコ州にあるホワイトサンズのミサイル実験場の砂(左上)、NASA/NASDA連携による爆発実験サンプル(左下)、スペースシャトル滑走路のサンプル(右上)、良く分かりませんが水素爆発実験(右下)や、他にも細かなものは色々展示がありました。

○ SETI(地球外知的生命体探査)

SETIは地球外知的生命体探査と言う事で、真面目に地球外知的生命の痕跡を電波等で探すプロジェクトです。展示以外にSETIブースと言う物もありましたがあまり詳しくは見ませんでした。


論文等が展示されています。有名なフリーマン・ダイソン博士のダイソン球(SFでも有名)に関する論文はオリジナルで署名入りだとか。本当か?

○ UFOとエイリアン

個人的には残念ですがこの上までの展示物は説明に嘘がある等問題はあっても科学的な展示で許せるのですが、中にはUFOやエイリアン関係の展示も…いや展示していても良いのですがせめて宇宙開発関連とは別の部屋にするとかして欲しいです。


さあ胡散臭さ満載の「墜落したUFOの破片の模型」ってオリジナルはどこで見たんだ?他に壁にはUFO写真のパネルも…ええこの写真を撮った以外は全く無視しましたとも(^^;


で更に胡散臭いエイリアンの模型。部屋が暗くて不気味です。子供たちも気味悪がってました。何かのTV撮影用に作成された模型らしいですが…ため息。

以上で展示室内はだいたい説明終わりです。個人的には最後にちょっと残念な展示物もありましたがRL-10は見ることが出来て良かったです。次回は展示室の外も見てみましょう。胡散臭い物がもっとあったりします…(^^;;

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 第0回:イントロダクション
 第1回:旧ソ連シリーズ
 第2回:米国(NASA)シリーズ
 第3回:展示室内のその他展示物
 第4回:展示室外の展示物他
 第5回:エピローグ
 番外編:ヴォストークカプセルの所在
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